白露・鶺鴒鳴
直接、指先が触れる箇所、建具の引手やレバーハンドルは、良いものを選びたいです。
指先で感じる触感は、無意識にその違いを判断しています。
見た目では分からない質感や、掴み心地、美しさを脳に伝えています。
先日、製造元からお借りした建具金物。
真鍮でできた鋳物になります。
鋳造だからこそ作れる微妙な曲線の形状が美しいです。
さて、製造元のお話だと、金物を造る工程の鋳造や磨き等、それぞれで技術の継承が難しくなってきているそうです。
それは、今まで当たり前に使えていたものが無くなる恐れがあるということです。
指先が感じていた美しさが、一つ消えてしまうことになります。
私たち設計者は、良いものを使うだけでなく、良いものを残すことも考えて、使用するものを選ばねばいけないと思います。
