条件により差はありますが、設計契約から家の引き渡しまでの工程を約1年間と考えていただきたいと思っています。構想と設計、それに確認申請業務で約半年、工務店の見積りと工事で約半年です。
希望する家の大きさと標準的なグレードで想定した建築費の予算計画書を作っている。計画書は、本体工事費の他に空調設備や外構工事、地盤改良等の費用と、設計費・手続き費が加算されて総費用となっている。多くの方が内容の曖昧な坪単価で費用を考えているので、建築すべてにかかる「総費用」の内容を説明している。
敷地の地盤強度を調査し、強度に応じた地盤の補強をする。建物は、法で定められた耐震強度を25%アップさせた耐震等級2の強度で構造計算し、その耐力を確かめている。
基本的に、木や紙・土といった自然素材を中心に使用している。床材にはあたたかく、やわらかな杉の板を、壁や天井には質感のある珪藻土や漆喰、またはやわらかな和紙を貼っている。
建築費や設計料、諸経費など土地を購入して以後にかかる費用をあらかじめ想定できていれば、土地にかけられる予算も目安がつきやすいかと思います。まずは「住まいのご要望」をお話ください。住まいの広さ、必要もしくは得たいと思う部屋や居場所、好きな空間のイメージ、設備、構造、外観や内装、庭……などさまざまな、ご希望のイメージがあると思います。もちろんあらゆることに具体的である必要はありません。こだわっている場所からイメージをお話いただくことと、できればある程度の優先順位があると整理しやすいです。例えば『家族が集まるリビング』について~庭に続きデッキも少し欲しい。明るく風通しが良い。天井も高めで開放的。ソファは置かず床でゴロゴロしたい。あまり周囲の目線を気にせず開放的に寛ぎたい。畳がコーナーでもよいのであると良いが狭くなってしまうようであればなくても良い。リビングが畳でも・・・。続きのダイニングとは一室でもよいけれど対面キッチンの生活感は感じすぎないよう適度な距離感も欲しい。テーブルで食事をするダイニングとリビングでは少し雰囲気が違っても良い。寒がりなので床暖房は必須、夏はできるだけ風を通しエアコンは最小限に。内装は気持ちの良い自然の素材でシンプルに。家族がいつも集まる場所なのでここにこだわりたい~こんな感じで話しが始まります。
建築家は建て主さんがどのような器を求めているのか伺い、これまでの実績や経験値などから必要と考える床面積、坪単価、外構、地盤改良の必要可能性の有無、諸経費などを想定しご提案しています。ある程度の建築費の想定ができていれば、土地を決めた段階で、安心して次のステップへ進むことができると思います。
土地購入前の段階からご相談いただければ、建築家なりの視点でアドバイスもしています。その場合もどのようなお住まいをイメージしているのか事前に伺う必要があります。必要な床面積が確保できるのか(特に3階建てや狭小敷地の場合)、ご家族の暮らし方と周辺環境が相入れるものかなど、より具体的なイメージを持つことで、土地を決める判断材料にしていただけると思います。