雑誌「チルチンびと」92号掲載 栃木県 ㈲響屋
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152地域材への こだわり、響屋いの吸放湿性がある」(渡辺社長)ため、室内の湿度を保ちやすく、快適な空間をつくることができるそうだ。「この家は全然結露しない」と由美さんもうなずく。 リビングに隣接する畳の間の天井は、栃木県の旧・粟野町(現・鹿沼市)産の「野洲麻紙」。麻の繊維だけで漉いた和紙で、使う部位によってさまざまな風合いや色が出せるという。 リビングの中心的存在である薪ストーブの周りには大谷石を配した。玄関アプローチの敷石も大谷石。こちらは、器用な大樹さんが自ら並べた。「実は、響屋が地産地消の家づくりをしていることは、後々になって知りました。けれど、県産材を使うことには共感しています」。 八木邸の木材はすべて高見林業の杉で、夫妻も伐採を経験し、切った木が自邸の一部になっているという。「林業家が何十年もかけて木を育てたのだと知り、その木でつくられた家を大切に思う気持ちが高まった」と話す八木さん夫妻。自邸を慈しみながら、家族での暮らしを楽しんでいる。321456

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