雑誌「チルチンびと」92号掲載 福島県 ㈱増子建築工業
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111で、白い漆喰壁と美しく調和している。 リビングの一部を占める畳スペースは小上がりだ。幅広の松材の框がすっきりとした印象を与える。キッチンの収納棚には、根曲り杉の目の詰まった柾目板やクヌギの一枚板が使われ、高級感が漂う。自社製材ができる増子建築工業ならではの素材づかいだ。リビングとダイニングの間には調理機能を備えた薪ストーブがあり、吹き抜けの漆喰壁に沿って黒く長い煙突が伸びている。 2階も同社らしさが光る。建物の南北を貫く杉の棟木は、長さ12メートル。則満さんの父で社長の則雄さんが選び、製材した一級品だ。天井は現しのため、2階からはもちろん、1階からも吹き抜けを通じてその立派な材が見える。 2階の増子夫妻の寝室、子ども室にそれぞれロフトが付いている。寝室の上は則満さんの書斎、子ども室の上は遊び場だ。「子どもたちには薪ストーブや屋根裏のスペースなどを使って、遊びながら楽しく過ごしてほしい」と即満さんは期待している。子ども室●所在地 福島県郡山市●家族構成 夫婦+子ども2人●敷地面積 206.45㎡●延床面積 108.78㎡(1階58.66㎡ 2階 50.12㎡)●竣工 2017年4月(工期2016年12月〜2017年4月)●基本設計 泉幸甫建築研究所☎03-5950-2059●施工 ㈱増子建築工業●構造形式 木造在来軸組工法●主な外部仕上げ屋根=ガルバリウム鋼板葺き軒天井=化粧垂木外壁=左官仕上げ●主な内部仕上げ天井=杉板(一部檜板)壁=左官(一部杉板、檜板)床=檜板2階1階345768取材・文=中山佳子リビング洗面室キッチンダイニング浴室玄関寝室吹き抜けクローゼット和室ホール子ども室

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