雑誌「チルチンびと」88号掲載 福島県 ㈱増子建築工業
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もやけが治ったんですよ」とその暖かさに太鼓判を押す。 さらに、LDKと和室に仕切りがなく、吹き抜けを介して2階ともつながる間取りは、コミュニケーションがとりやすいという。奥さんは「共働きなので週末におかずのつくり置きをするのですが、私がキッチンに立っていてもお互いの気配を感じられるのがいいですね。アパート住まいのときに感じたストレスをいっさい感じなくなりました」と微笑む。夫妻の希望を叶えた住まいで、これから心弾む暮らしが営まれていくのだろう。 佐藤さんの住まいは、広い敷地を生かしたのびやかなプランが特徴的だ。北側にはカーポートと薪割りコーナー、南側には芝生の庭と南北にたっぷりと屋外スペースが設けられている。増子建築工業の増子則満さんは「南側の庭に向かって大きな開口部を設けていることもあり、実際以上に広く感じると思います」と話す。この庭でバーベキューをするのが夢だというご主人のために、専用のコンロもつくる予定だという。「アウトドア好きな友人が多く、これまでは招いてもらう側でした。これからは我が家で楽しめたら最高ですね」。 室内に目を転じれば、ご主人が友人宅で見てひと目惚れしたというアンヴィクタ社の真っ赤な薪ストーブが存在感を放つ。「着火をマスターするまで苦労しましたが、一度この心地良さを知ると薪ストーブなしの暮らしは考えられません。今冬からは薪を自分で調達しようと計画しています」(ご主人)。奥さんも「無垢の床とストーブのおかげで、長年悩まされていたし落ち着いた佇まいの和室。建具もすべて増子建築工業の職人の手でつくられたもの。吹き抜け上部には、見事な太鼓梁がかかる。「毎日、無垢の木の家を建ててよかったなと感じています」(ご主人)。広い庭と薪ストーブアウトドアを楽しむ暮らし170

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