雑誌「チルチンびと」87号掲載 福島県 ㈱増子建築工業
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138ストーブのあるのびやかな広間だ。 広間の両翼に位置するダイニング・キッチンと和室は、天井を下げ、落ち着きを出しているが、広間は薪ストーブの暖気を家全体に効率よく巡らせるため、1・5層分の高さをとった。吹き抜けには無双窓を設け、2階でのもう一つの家族の居場所となる、炬燵を備えたホールにまで、やさしいぬく「この家ができてから、仕事からまっすぐに帰宅するようになりました。とにかく居心地がいいんですよ」と、口元をほころばせるご主人。こう言わしめる大きな理由は二つある。まず一つは、入居して半年でお子さんのぜんそくが治ったという、珪藻土や無垢材などの自然素材によるきれいな空気。もう一つが、家族の居場所となる、薪木組が見守る家族の団らん一家を見守るのは、工務店秘蔵の木材で組みあげた勇壮な梁。安心できる木の存在感と、若い一家にふさわしいすっきりとしたデザインが合わさった家とは。福島県 ㈱増子建築工業 福島市・安田邸写真・川辺明伸南側外観。縁側には、1本ものの松を使った。運搬に2t車を使ったほどの立派な材。これほど長いと製材も難しく、増子社長自ら製材の現場に立ち会った。右手に和室、左手にダイニング・キッチンとつながる、明るい広間。上部には増子社長が選び抜いた材を使った架構が現しになっている。2東北の力・地域工務店のつくる木の家

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