vol.2稲作奮闘記、お届けします。

稲君、只今、元気に成長中。

6月下旬、田植えをした稲が、大人のひざ丈程に成長しています。

今からは、草取り・防虫対策の時期がきます。

秋には、立派な実りになりますように……。


今年の田植えは、色んな事が起きました。


主力で作業をする父の不在により、初めて一人で田植えの前準備をすることになりました。水を張った田んぼを、苗がきちんと植え付けられるように、やわらかいベットにする"代かき(シロカキ)"という作業。トラクターで田んぼの中を行ったり来たり。水の張り具合が、均等になるように広い田んぼを調整していかなければなりません。


今年は、鹿児島県内のいたるところで、農作業中の事故が多く、"より気を引き締めて作業をしないといけない!"と注意を払っていたのですが……私の愛車トラクター(通称ごろ太君)と、田んぼの中で立ち往生する羽目に!前にも後ろにも進まず、にっちもさっちも行かなくなりました。徐々に日も落ち、焦る気持ちになりつつも、「このままだとドツボにハマる!」とあきらめ、農業の先輩"大塚のおじちゃん"にヘルプをだしました。


なんにも出来ない私は、土手に腰掛け、水路で疲れた足を冷まし、田んぼの中でひとりぼっちの"ごろ太君"を眺めていました。


「ふふふ。やっちゃったね、私。ケガが無いだけよかったよかった。ごろ太君、しばし救出を待たれよ。」


ケガをしてはいないか?!と心配して車を飛ばして来てくれて"大塚のおじちゃん"。土手に座り込んでいる私を見て、一安心したんだとか。ごろ太君の救出をしてもらい、真っ暗になった田んぼ道をボツボツと帰っていきました。


7月下旬。田植えから約1ヶ月。雑草との戦いが始まります。


稲に非常に似た"ヒエ"が成長し、稲の栄養を横取りします。ベテランの祖母には、"稲"なのか、"ヒエ"なのかすぐに見分けられるものの、まだまだ若造の私は、誤って"稲"を抜いてしまうこともしばしば。この草取り作業は、いくら水田の中での作業とはいえ、日中の暑さは半端なく、体力・気力を奪われてしまうので、早朝と夕方が絶好の草取りタイム。夕方になると"ヒグラシ"の「カナカナカナ……」と鳴く声が、聞こえてきて、なんとも言えない涼しげなBGMが流れてきます。たっぷりかいた汗も、スーッとひき、あとひと踏ん張り!とラストスパートをかけて草取りをします。


今は、ぐんぐん成長し続けている稲達を、収穫の時まで、虫や病気、災害に遭わないように見守り続けていきます。秋の実りに期待して…。


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