雑誌「チルチンびと」102号掲載 熊本県 ㈱未来工房
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1・2無垢材でできた床は、いつでも気持ちよい。大人も子どもも家では裸足でリラックス。 写真1=いわいあや12130 熊本出身の岩﨑夫妻は、ともに医師として国内外を転々とする多忙な日々を送っていた。 数年前にドイツから帰国し佐賀県の一軒家で暮らし始めた時には、子どもは3人になり、家族みんなで落ち着ける家が欲しいと、両親の暮らす熊本県に土地を求めた。 家づくりにあたってご夫妻は、以前雑誌で目にして記憶に残っていたという未来工房の家を見学に行った。「住宅展示場のハウスメーカーにも綺麗な家がたくさんありましたが、本物の木じゃないという感じがして。本物の木の香りがしたのは未来工房さんだけでした」(ご主人)。 しかし〝木の家をつくる〟ではなく、未来工房がめざすのは〝住み心地のいい家〟だ。「木材を燻煙加工しているので、木の細胞が一つひとつ呼吸するよう自然な乾燥を施しています。木材に無理のない加工をしていることが、触り心地のよさや心地よさを生んでいます」(未来工房・田中二郎さん)。自分たちでつくる家 海外での居住経験を、夫妻は家づくりに生かした。「ドイツでは、家の修理は自分たちでやる文化があったんです。木でできた家なら、経年変化を楽しめるし、自分たちでカスタマイズしたり手を入れることができる気がしました」(奥さん)。 内装に使っている木材のほかにも、経年変化を一目で味わえるよう、岩﨑邸の屋根はレッドシダーの木瓦で葺かれている。 リビングにちりばめられたおしゃれなアンティーク風のライトやキッチンのタイルなどは、奥さんが調べて選んだものだ。キッチン横には2畳ほどの奥さんの書斎、玄関奥には土間になったご主人の書斎、どちらもひっそりと落ち着くプライベート空間となっている。 階段上にあるファミリールームは、絵本を読んだりゲームをしたりと家族みんなが集まる憩いの場だ。 2階には子ども部屋と寝室。長女・智あきらちゃん、次女・唯いさと智ちゃんの部屋の壁はピンクと薄紫にな

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