雑誌「チルチンびと」102号掲載 熊本県 ㈲金子典生工房
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188使えなかったので、お湯を飲み湯たんぽを使って冬をしのぎました」(奥さん)。農薬を使ったものがいっさい食べられなかった奥さんが、当時唯一食べられたのが熊本から取り寄せていたサツマイモ。「せめて食の安定をと、サツマイモが手に入る熊本に引っ越しを決めました」(ご主人)。土地探しを始め、現在住んでいる土地で、奇跡のような出来事が起こる。畑をする前提で購入を希望していた土地は3区画あったが、1区画しか売りに出されておらず諦めかけていた。しかし他の2区画も立て続けに売りに出されることになり「お膳立てされたような、早く行けと言われているような気がして、土地を購入しました」(奥さん)。土地が決まり、次に自然素材でできた家をつくるメーカーや工務店を回った。「金子さんのところは何回行っても気持ち悪くならなかったんです。家に薬品のにおいがなく、金子さんの服の洗剤の香りがわ123451 2階。大きな木の下で眠りについて欲しいという金子社長の願いが込められた太い梁。 2 2階洋間にある読書スペース。窓からは豊かな自然を眺められる。 3 エアコンを使えないため、2階の煙突部分から1階の暖気を取りこむ。夫妻のアイデアから実現した。 4 奥さんの個室。 5 脱衣室。 6 リビングのウッドデッキから正面の庭を眺める。 7 お向かいさんからもらった手づくり郵便ポスト。 8 手づくりの薪。 9 菜園では、高菜・サツマイモ・トウモロコシ・枝豆などを栽培。 10 手前がKさんご夫妻。後列左から金子美智夫社長、金子吉孝さん。苦難の先に見えた光人にやさしい家

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