雑誌「チルチンびと」別冊35号掲載 熊本県 エコワークス㈱
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5ページ もに、同社の設計センスや材の美しさ、森や環境への徹底した取り組みなどに共感、迷わず依頼を決めることに。  家づくりに際してご主人から出された要望は「平成のスタンダード」と呼べるような、熊本の気候風土に合った家にしてほしい、というものだった。「オーディオでも革靴でも、いいものを大事に長く愛用するのが好きなんです。いつまでも飽きのこない、本物の家にしてほしいという思いを伝えました」(ご主人)。一方、奥さまからは、開放的なキッチン、豊富な収納、使いやすい家事動線など、主婦の目線からの要望が。その後、設計の打ち合わせは主に奥さまが担当、じっくりと時間をかけて進められていった。  取材で鶴田さんのお宅を訪れたのは10月中旬のこと。玄関までのアプローチは適度な距離を取り、既存の樹木が夏の名残りの強い日差しを美しい木漏れ日に変えていた。家に入ると、木の香りに包まれる。左官壁や木材の効果だろうか、空気がやさしいと感じる。  室内は明るく開放的だ。リビングとその奥に配置されたダイニング・キッチンはたっぷりとした空間で、大きな窓を通して外の自然をいつも身近に感じることができる。キッチンは南向きの最もよい場所に配置されている。「いちばん家にいる時間の長い主婦にとって、このキッチ

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