雑誌「チルチンびと」106号掲載 佐賀県 ㈱未来工房
7/8

50ふだんはやらないような現場での手加工など、手間がかかった面もありますが、一緒につくっていった感じです」と話す。長く過ごす家時間をそれぞれのペースと心地よさで E邸は2階が姉妹のパーソナルな空間、1階が店舗と家族の共有スペース、お母さんの個室という構成だ。家族それぞれ居場所があり、思い思いに過ごしながらも、空間はゆるやかにつながっている。好きなものに囲まれながら、自分たちらしく暮らすことのできるおおらかさが伝わってくる。 「建主さんの思いがここまでしっかりと形になってこちらも充実感がある」と松延さんが言うように、隅々までこだわり抜いてできあがったE邸。自宅の一角に店舗や、こもって仕事をするアトリエスペースがあるようなEさん一家だからこそ、ゆずれない安らぎや居心地のよさがあったのだろう。 仕事と日々の暮らしが重なるような住まいに越して丸1年。家族3人の表情はどこまでも晴れやかで、明るい笑い声が絶えず響く。3匹の猫たちもきっとのびのび快適に過ごしているに違いない。女性の感性が生きる隅々までこだわり尽くしたインテリアいる。 7冬は薪ストーブの前にラグを敷き、火を見ながら過ごすことも。 8薪ストーブはバーモントキャスティングス社のアンコール。温暖な気候の九州では使わない時期も長いことからインテリア目線で選んだ。左のドアの奥はシューズクロークで、家族はこちらから出入りする。1・2キッチン脇の壁やニッチの一部はウィリアム・モリスの菊の花モチーフの壁紙で統一。  32階トイレの壁紙もモリス。  4階段の親柱、小柱にも洋館の雰囲気を。 5玄関土間の一角。リビングとの仕切りの引戸も妹さんがデザイン。 6リビングには妹さんの描いた絵が飾られて123456

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る