雑誌「チルチンびと」別冊38号掲載 ㈱未来工房
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暮らしの真ん中に食卓を 「やかまし村の家」モデルハウスは外観からしてインパクトがある。独特の屋根形状が目をひくが、なんと屋根はレッドシダーの屋根材を葺いている。つまり、木製の屋根なのだ。外壁は板張りと漆喰塗りのツートンで、そのボーダーには装飾が施してある。カルクウォールというスイス漆喰は強アルカリ性の働きで汚れを分解するため、白さが長持ちするというすぐれもの。また、アメリカのマービン社製の赤い窓枠も遊び心をくすぐる。色は人間の心を満足させる大切な要素だと、金原さんは言う。 存在感のある木製の扉を開けて中に入ってみると、大きな土間空間が目の前に広がる。ほとんどワンルームといっていい室内は、自転車が置いてあったり、料理も可能な薪ストーブがあったり、階段にはブレーメンの音楽隊をデザインしたアイアンの手すりが設置されていたり……アンティーク家具や小物などもさりげなく置かれ、なんだか気持ちがワクワクしてくる。 床・壁・天井のつくりも変化に富んでいて味わいがある。足場板をそのまま用いたというラフな床など、凝りすぎていない、どこか懐かしく親しみが感じられる空間になっている。既成のスタイルにとらわれない未来工房ならではのオンリーワンの世界が展開されているのだ。 土間の中央には大きな食卓が置かれてい右上/1階のオーディオルーム。趣味の自転車を飾って楽しむ。 左上/2階のプレイルームは天井高1.4mなので床面積には入らない。小さな子どもにとっては最高の遊び場。 下3点/2階には和室と書斎が。未来工房は和の家も得意とすることの表明。108

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