雑誌「チルチンびと」105号掲載 福岡県 ㈱未来工房
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1288望する絶好の立地を生かした住まい。海沿いの道から数十メートル上がった敷地に建てた住まいは、各室から海を眺められるように配慮した。また土間をぐるりと囲むようにL字型に設けたテラスは、住まいの内と外をゆるやかにつなぐ中間領域の役割を果たす。「畑仕事の後、テラスのベンチに座って景色を眺めるひと時が楽しみです」(林さん)。自然の恵みに感謝しつつ新たな人生の一歩を踏み出す この家で暮らすようになった昨年からの暮らしは、未来工房のスタッフとり、定年後はこの場所に、農業ができて家具もつくれ、人が集える場をつくりたいと考えるようになったんです」。 家づくりにあたって譲れなかったのは、広い土間があること。林さんは「設計士に、百姓の土間のある家だと伝えました。土間はいろいろなことができる場で、餅つきができるくらい開放的でないといけない。流しと竃かまども必要だということで、シンクと薪ストーブを設置しました」と話す。また、農作業後に帰宅した際、まずシャワーを浴びられるようにすることなど、この家での動線に合った間取りを希望したという。 こうして完成したのが、博多湾を一

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