雑誌「チルチンびと」101号掲載 福岡県 ㈱未来工房
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82めては手にしたハサミで整えたり、しゃがみこんで雑草を抜いたり。その様子は植物と対話しているかのようで、庭の草花を心から大切にしていることが伝わってくる。 さぞや庭に思い入れがあったのだろうと思いきや、元々草花を愛でるタイプではなく、「やり始めたら面白くなってきた」と言うから驚かされる。もっとも、「土間のフレンチドアを開けてデッキから庭へ出る」「寝室の格子窓から庭の緑が見える」といった暮らしの場面については具体的なイメージがあり、それらを元に設計が進められた。気負わないけれど、ていねいに手を入れて。草花への愛情が庭の表情をつくる1アプローチの先に見える心地よさそうなデッキ。思わずこちらに足が向いてしまう。 2・3デッキは網戸で囲まれているため、すべて閉じれば虫を気にせずに読書などをして過ごすことができる。123

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