雑誌「チルチンびと」別冊38号掲載 福岡県 エコワークス㈱
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P118 をふんだんに用いた自然な外構だろう。町並みにやさしい家づくりは、これからもっと重視されていくに違いない。 木立に覆われたアプローチを進み、玄関ドアを開けると、ふわっと心地よい木の香りに包まれる。この香りこそ、新産住拓グループの「産直木材流通システム」による天然乾燥無垢材(119頁「ここがいちばん」参照)ならではのもので、人工乾燥材 では味わうことができないという。 心地よい空間づくりと 暮らしやすさの工夫 室内は間仕切りの少ないオープンな間取りとし、開放的な暮らしを実現。吹き抜けを介して2階の個室ともつながっている。キッチンに立つと、2階にいる子どもと直接会話することも可能だ。リビングに接するようにオープンな書斎を設けているのも、家族の触れ合いを考慮した提案だ。 リビングの外には十分な広さのウッドデッキを設けている。ユニークなのは、デッキの先に同じ高さに土を盛って築山をつくったこと。そこに雑木を植えることで、リビングからデッキ、デッキから庭へと床レベルが連続して、視覚的な広がりがよりいっそう感じられるのだ。  コストを抑えたといっても、暮らしやすさに手抜かりはない。すっきりと暮らせるように、収納は家の要所要所に確保した。「半畳でいいから各所に収納を設けるよう心がけています。大きな収納は奥のものが取り出しづらかったり、収納がありすぎてもモノを増やすだけ。これが、当社の収納に対する基本姿勢です」(小山さん)  キッチンから洗面、浴室と家事動線を一直線につなぎ、そこにパントリーやグルーミングルームを設けている。グルーミングルームは女性の発想から生まれたもので、キッチンやリビング周辺に置いてしまいがちな日常の着替えやバッグなどを収納するためのスペース。家族の連絡メモや掃除道具、ストック品なども収納でき、主婦にとってはうれしいスペースとなっている。 以上見てきたように、このモデルハウスは実際の暮らしを見据えた等身大の家。それゆえ、体験宿泊も随時受け付けている。昨年11月のオープンから半年余り、毎週末はほぼ予約で埋まってしまうほど人気があるという。体験宿泊した人からは「木の香りが気持ちいい」「冬の朝もOMで寒くない」「よく眠れた」「このまま住みたい」「梅雨でも家の中がサラサラ」といった声を多数もらっているという。興味がある方は、問い合わせをしてみてはいかがだろう。

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