雑誌「チルチンびと」104号掲載 宮城県 ㈲佐七建設
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1加藤木材産業㈱の青森ヒバウッドデッキ「Beppin」。雨水排水のため、デッキ材の表面は凸状に加工されている。 2切妻の大屋根が印象的な外観。和風の色合いで統一された外壁と屋根は夫妻のこだわり。 3畳リビングからダイニングを見る。木目が美しい勾配天井は、広々とした空間を演出している。 4和室と畳リビングの境界には、宮城県産材8寸角の檜柱。存在感がありつつも、やわらかく空間を仕切っている。128自然が好きな夫婦が選んだのは、開放的で快適な暮らしと国産材で安心なウッドデッキ宮城県多賀城市 A邸  設計・施工=㈲佐七建設 写真=畑 耕自然素材と木の香りに癒されて|手づくりの庭とウッドデッキ|いたそうだ。 決め手は、佐七建設の従業員の自宅で開かれた現場見学会だった。おしゃれな雰囲気の外観と、建物内の空気や開放感、木の香りに圧倒されたという。開放的な空間と快適さの両立 「アパートでは音と夏冬の寒暖差に悩んでいましたが、佐七さんの住宅は仕切りがなくても快適で、決め手としては大きかったです」(奥さん)。 佐七建設では外張断熱工法を採用し、高気密高断熱の家づくりを行っている。床下設置型のヒートポンプ式の全館暖房を採用し、冬は暖かく過ごしやすい。一年中、家のどこにいても快適に暮らせる工夫だ。自然素材と心地よい木の香り 昔ながらの瓦屋根の住宅に囲まれ、深緑色の外壁と木の外柱、落ち着いた屋根材とのコントラストが美しい外観は、夫妻のセンスのよさを感じさせていた。 玄関扉を開くと、ふわっと広がる木の香り。床材に檜を、柱は宮城県産材の杉を使用している。 「保育園の面接で先生に『新築ですか?』って聞かれて驚きました。息子の髪の毛から木の香りがしてたみたいです」と奥さんは笑って話す。 もともと無垢材の家を希望していたご主人。化学物質を特別気にするほうではないが、裸足で駆け回れそうな印象の自然素材に好感を抱いて さらに、A邸は住宅性能表示制度の耐震性能2等級を取得し、大空間と構造安定性が両立している。 「冬も一つの部屋に籠らずに生活をしてほしい。そのために全館暖房や、それを生かす間取りを考えます」と佐々木勇士社長は話す。古民家のような間取り 佐七建設では設計の初期段階で『家づくりカルテ』という30ページを超えるアンケートを実施している。12

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