雑誌「チルチンびと」105号掲載 愛媛県 ㈱西渕工務店
4/4

169るときに丸太を購入し、当時から大黒柱用に残していたという。 素材は西渕工務店の提案から選択し、外壁の白い漆喰は奥さんの要望だった。外壁は大壁で内部を真壁とするデザインについて、自然素材で断熱効果を感じられていいと、ご主人は笑顔を見せた。 プレカット工場による木材の機械加工が進むなか、現在でも社内で大工を育成し、手刻みを続けている西渕工務店。ここが、下田さんが西渕工務店を選んだいちばんの決め手だった。 「継手や込栓など、やっぱり規き矩くじゅつ術(作図や部材の墨付けなど木造建築の要となる大工の技術)を残してもらいたいですよね」と話すご主人。 下田邸の木材は下田さんが納品し、木組は西渕工務店が一から考えた。ご主人曰く、大工さんが木材の癖を理解されているので、見えるところによい材を使うなどといった選別の仕方や、的確な木取りが木材のプロから見ても嬉しいという。 木材を愛する住まい手と出会ったことで、西渕工務店の大工技術は、より輝きを増しているように見えた。和室89所在地:愛媛県八幡浜市家族構成:夫婦+子ども3人敷地面積:603.70㎡延床面積:125.45㎡     (1階 103.51㎡     2階 21.94㎡)竣工:2015年2月   (工期2014年9月~   2015年2月)設計:㈱西渕工務店   一級建築士事務所   (担当:西渕菊寿)   ☎ 0893-44-3392施工:㈱西渕工務店   (現場監督:竹本清志)   ☎ 0893-44-3392構造形式:在来木造工法主な外部仕上げ: 屋根=淡路瓦 軒天井=杉化粧板 外壁=土佐漆喰塗り主な内部仕上げ: 天井=杉板張り 壁=土佐漆喰塗り、   越前和紙貼り 床= 檜フローリング7645取材・文=松岡里紗洋室キッチンリビング浴室玄関1階2階10決め手は、内子大工の伝統技術洋室ロフト収納寝室洗面脱衣室勝手口吹き抜け

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る