雑誌「チルチンびと」105号掲載 愛媛県 ㈱西渕工務店
3/4

168限とし、リビング中心の生活スタイルとするため、広いリビングに吹き抜けと薪ストーブを希望した。薪ストーブで部屋全体が暖まるので冬も裸足で過ごし、夏には木と漆喰の調湿効果で、部屋中が涼しく心地よく感じられる。 夫妻が特に気に入っているのは、こだわりのリビング。檜の床に直接寝そべるのが好きだという。 「裸足でも冷たくないですし、肌触りや香りがいいので、無垢の床はおすすめです」(ご主人)。西渕社長も無垢の木には調湿や保温効果があると話す。 「木材は家を建てるときにいちばんお金がかかる部分なので、こだわりたかった」と振り返るご主人。取り替えの効かない木材に多額を充て、キッチンなど水まわりの設備は交換を見越し価格を抑え、メリハリを付けた。この住まいに何十年後も大切に住み続けたいとの想いからだ。 下田邸に使われている木材は、杉と檜と地松の3種類。構造材には松と檜を使用した。梁に使われている島根県産の地松は、元口約44センチ、末口約30センチの大径木だ。 中央の大黒柱は、8寸8分の芯去り材の檜柱。「末広がりの意味を込めて!」と笑うご主人。祖父の実家で和室の長押をつく木材にこだわった住まい1231 リビングで寛ぐ奥さんと二人の娘さん。格子戸の隣が檜大黒柱。 2 キッチンはリビングにいる家族と目線が合うよう、床を一段下げた。 3 洗面脱衣室。キッチンとの仕切りには格子を。 4 和室の壁は奥さんの地元の越前和紙。 5・6 玄関と寝室も格子で風通しをよく。 7 大黒柱に架かる梁に込栓が見える。 8 大黒柱と梁。 9 ロフトではより木材を感じる。 10 前列が下田さん一家、後列右から西渕菊寿社長と西渕真実さん。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る