雑誌「チルチンびと」86号掲載 香川県 高陽建設㈱
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234チルチンびと「地域主義工務店」の会南北に風を通し、暮らしを街に開く家全国に普遍性と地域性のある住宅をつくってきた田中敏溥さん。雨が少なく凪が起こる瀬戸内式気候をどのように捉えたのか、香川県の高陽建設と岡山県の福富建設の事例から紹介する。まずは前者が手がけた、軽やかに風をつかまえる家。ご主人は元々田中さんのファンで、工務店との思わぬ巡り合いで夢が叶った。建築家・田中敏溥さんが読み解く瀬戸内の気候2題 ❶香川県 高陽建設㈱ 高松市・N邸写真・牛尾幹太 大通りから一本入ると見えてきたのは凛とした端正な佇まいの家。深く出した軒が夏の強い日差しを遮り、外から見る室内は過ごしやすそうだ。 中に入ると南北の窓を通じて裏山の風が抜け、木の足触りや香り、さらりとした空気感に外の暑さを忘れる。白い天井によく映えているのはリズムよく架かる床梁。建具を引き込めば内外が一体化する。 1階は家族室が間取りの中心。北開放的な南面開口部も、障子を閉めると穏やかな空間に。左手の格子戸は玄関へと続く。

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