雑誌「チルチンびと」95号掲載 広島県 ㈱坂田工務店
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129 新居の設計施工を手がけたのは、東広島と安芸高田に拠点を置く、坂田工務店。昭和21年に先々代が創業し、現在は三代目の髙原良彦社長が率いる地域密着型の工務店だ。東広島のモデルハウス(小誌66号)を訪れた石井夫妻は、「自然素材が織りなす空気がとても気持ちよくて。我が子がのびのびと走り回っていたのも印象的でした」と、同社と家づくりをすることを決めたという。 坂田工務店の特徴は、大工が全員正社員、しかも高度な技術を要する社寺建築を手がける宮大工であること。今回の家づくりの肝となった屋根も、そんな同社のバックグラウンドが生かされている。ガルバリウムやスレート葺きが主流である現在、瓦を扱える職人は減ってきている。さらに同社では、「台風や大地震に備え、棟の瓦をステンレス線で緊結するなど、過去のノウハウを生かし万全の体制を地域工務店だから叶えられた住まい手の想い右上2点/家を災いから守るという鬼面と巴唐草の細工が見事な石州瓦。 中/外壁は漆喰に檜の腰板。 左上2点/リビングとつながるウッドデッキ。 右から /赤瓦の家が建ち並ぶ東広島の田園風景。 /2階から親の家を見る。 右ページ/石井さんが「親の家と同じ屋根を」と望んだ赤瓦が印象的な佇まい。 Union of Regionalism Architects

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