雑誌「チルチンびと」95号掲載 岩手 ㈲佐七建設
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寒冷地の冬でも土間を楽しむひんやり冷たい冬の玄関土間。O邸を訪れると、そんなイメージが一変した。土間そのものを温める暖房方式によって、寒冷地でも1年中快適に土間を活用することが可能になった。岩手県一関市 O邸 施工=㈲佐七建設写真=畑 耕 文=上野裕子特集土間のある家住んでいるイメージが湧かなくて」と奥さん。ご主人は依頼の決め手を「断熱や素材のことなども細かく説明してくれて、どんな暮らしをしたいかじっくり話を聞いてもらえたので、佐七さんは信頼できると思いました」と振り返る。 O邸の周辺は農作業に携わる人が多く、昔ながらの土間がある家も珍しくない。ご主人も土間のある家で生まれ育ち、当初から新居にも土間が欲しいと考えていたという。そんなOさんの要望を聞いた佐七建設の佐々木勇士社長は、土地の形状などを考慮して最初に土間の配置を決定。土間を起点に、全体の間取りを決めていったという。 岩手県の南端に位置する一関市。O邸を訪ねると、玄関の引戸の先にはL字型に配された細長い土間が続いていた。 土間と1段上にあるリビングやキッチンの間には仕切りがなく、さらに土間の上が吹き抜けになっている。このため、家全体がひとつながりのような一体感があり、のびやかな印象だ。 これまで市内のアパートに暮らしていたOさん一家。息子さんの中学入学を前に、ご主人の実家の敷地内に家を建てることに。何社かに相談する中で、依頼を決めたのは、宮城県の地域工務店・佐七建設だった。「ハウスメーカーも見学しましたが、42上/南側外観。1階の大きな開口部から土間に直接入ることができる。 下/家の目の前にある畑で、ネギを収穫するOさん。家の周囲には田畑が広がる。 左ページ/玄関を入ると、目の前に土間が広がる。上部には鴨居が設けてあり、建具をとりつけることもできる。

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