雑誌「チルチンびと」95号掲載 奈良県 ㈲倭人の家建築
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地域主義工務店の会 会員社が建てた家…②166 五條市の街道沿いに建つ、白壁に瓦屋根の平屋建て。約5坪と小ぶりな佇まいながら、凛とした雰囲気のこの建物は、倭人の家建築のモデルハウス兼ギャして、モデルハウス兼ギャラリーを建設しました」と話す。きっかけは、建築家の安田勝美さんとの出会いだった。「洗練されたデザインに感銘を受けました。安田さんの設計、良材、腕のよい職人が揃う今こそがチャンスだと思い、理想を追求しようと考えたのです」。 永井さんをはじめとする倭人の家建築のメンバーの思いを聞いた安田さんは、基本設計の依頼を快諾。「幅3間奥行き2間ほどの小さな建物ですが、通りラリーとして建てられたものだ。木組や木摺り下地の左官壁といった伝統的な工法や端正な建具は尊重しつつ、ガラスやタイルなど素材を効果的に配することでモダンな印象を与える。 倭人の家建築の永井康雄さんは「ここ大和地方は、吉野杉・吉野檜を中心とした豊かな木材に恵まれています。倭人の家建築では、その材を生かし、伝統ある建築様式を受け継ぎつつ、今の暮らしに調和する家づくりをめざしています。その一環と伝統工法を次世代に継ぐモデルハウス兼ギャラリー ㈲倭人の家建築奈良県 モデルハウス吉野の杉や檜を使った家づくりを行う倭人の家建築。昨秋オープンした同社のモデルハウスは、建築家・工務店・職人の力を結集して実現したものだ。伝統工法による美しい空間は、地域の評判を集めている。設計=安田勝美 写真=酒谷 薫 文=上野裕子1243地域に開いた場として木の家のよさを伝える

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