雑誌「チルチンびと」106号掲載 京都府 ㈱彩工房
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地域主義工務店の会…①150 棟門の格子戸を開け、石畳の路地を通る玄関までのアプローチはいかにも京都らしい和のデザイン。風致条例によるセットバックも考慮し、通りからの視線を遮っている。周囲の景観に溶け込む端正な外観に、連続した切妻屋根が愛らしい住まいだ。 マンションに住んでいたSさん夫妻は、住宅メーカーの均質な家づくりに違和感を感じ、設計事務所や工務店に資料請求をしていた。決め手に欠けて悩んでいたところ、材木店を営むご主人の叔父の紹介で彩工房と出会った。「これは『ご縁かな』と思って決めました」と奥さん。彩工房の見学会に参加し、住まいの雰囲気が好きだと感じたそう。 家づくりに具体的なイメージを持っていた奥さんは、SNSで集めた写真を彩工房と共有し、彩工房がその写真から要望を汲み取って形づくっていった。 いちばんのこだわりはアイランドタイプのオーダーキッチン。ステンレスの天板とナラの無垢材の棚が調和している。「ワインセラーも冷蔵庫も、すべてサイズを測って手づくりしてくれました」(奥さん)。不要な吊戸きっかけはご両親の紹介想いを詰め込んだキッチン1家族で過ごす時間を彩る、京都のご縁が紡いだ住まい設計・施工=㈱彩工房京都府京都市 S邸京都府産材や和のモチーフをちりばめて、こだわりの素材と快適な空間で心地よく暮らす。写真=酒谷 薫2

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