住宅雑誌「チルチンびと」109号 滋賀県 彩工房_コピー
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「『チルチンびと』のバックナンバーを読んでいて目に留まる家はいつも建築家の松本直子さんの設計だったんです。細部に至るまでこだわった美しいデザインと、機能的な家づくりをされているところに惹かれて、この方にお願いしたいと思いました」。「お子さんが3人いるのも一緒で、共働きでも狭くても、使い勝手のよい家をつくられているのが心強かったです」と彩工房の紹介もあり松本さんに設計を依頼した。 キッチンの周りをぐるぐると全速力で追いかけっこする双子たちを見ながら、「毎日笑って泣いて雄叫びをあげて、壮絶です(笑)」と、手馴れた様子でお昼ごはんの支度を始める芳夫さん。「上の子はちょっとお兄ちゃんにもなってきて一人で遊んでますが」と、壁際のテーブルで絵を描くのに夢中になっている朔太郎くんに目を向ける。「日々の食事と洗濯物の量が生半可ではないので、とにかく家事の負担を少なくして、家族皆が安らげる家をつくりたいというのがいちばんの希望でした」。育児を手伝ってくれていた利香さんのお母さんが体調を崩して入院したこともあって、芳夫さんは一昨年の夏から今年の3月まで思い切って育児休暇を取り、その間は家事育児と家づくりに集中したという。

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