雑誌「チルチンびと」103号掲載 滋賀県 ㈱安土建築工房
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160できるような場のイメージを考えました。直接伝えてはいないですけど」。「はじめて聞きました」と奥さんは、小川さんの言葉に驚いた表情を見せた。設計については「掃除機の収納場所など細部のちょっとした要望を伝えたぐらい。主人が建てる家なので、自分の好きなように建てて欲しいと思いました」と奥さん。 小川さんは人が集まる家ということ以外に、「梁を見せる勾配天井で落ち着いた空間」をめざした、と話す。こだわりはスキップフロアで繋がるダイニングとリビング。家事動線をシンプルにしたかった、と小川さん。座卓とダイニングスペースの目線の高さを合わせ、「実家でもソファの床に座っていることが多かったので、二つの居場所をつくりました」。 庭の緑を室内に取り込むためのリビングの大きな掃き出し窓も、伸び伸びとした居心地を生み出した。「リビング・ダイニングをまっすぐつなぐと、間口が2間ぐらいしか取れないので、斜めに曲げて扇型にしました。施工面では手間が増えるんですが、光を取り入れやすくなりま1254761〜4 目透かし張り天井や込栓の打ち込みなど、大工の手仕事が家の随所に残る。 5 家族4人揃って昼食。この日のメニューは「タコス飯」。 6スキップフロアの段差を用いて、壁の奥は収納を充実させた。 7キッチンのタイルは奥さんがセレクトした。タイルの目地は1㎝とった。3

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