雑誌「チルチンびと」103号掲載 滋賀県 ㈱安土建築工房
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159 就職のタイミングで出会ったのが滋賀の安土建築工房。無垢の家を建てることに心が動いた。「とりあえず会社に電話をしました。採用する時期ではないんやけど『会うだけ、会うか』と社長に言われて。『来年まで待てるか?』と聞かれたんですが、待てませんと正直に言いました(笑)。そうしたら2週間後に採用通知が送られて来て」と小川さん。入社が決まり滋賀に引っ越し、この道40年の熟練大工の指導のもと見習い生活が始まった。以来、建築大工一筋で15年、現在に至る。 新居を建てるきっかけは急に訪れた。愛知県で一人暮らしをしていた母が妹夫婦と同居することになり、実家を家仕舞いすることになったのだ。奥さんと子ども二人の4人家族の小川さん。「自分の落ち着く拠点が欲しい」と家づくりを決断。土地は会社の敷地を良心的な価格で購入できることになった。 小川邸の設計図面は、大工である小川さんを中心に、設計の竹内賢治さんがフォローしながらつくり上げた。設計の意図は「嫁さんの友人が家に遊びに来るので、人が集まってゆっくり1 玄関の肘木。シンプルな玄関構えから目を引く。 2 デッキで思いっきり駆けっこする二人兄弟。デッキは、裏の洗濯干し場までつながっている。 3 庭からデッキを見る。 4 町並みになじむ外観。  5 ダイニングはリビングと目線の高さを合わせた。奥には和室がある。

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