雑誌「チルチンびと」別冊37号掲載 愛知県 ㈲勇建工業
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P3 移築がかなわないならその建物と似た感じに  昨年3月、名古屋市内に店舗を併設する新居が完成したのを機に、古道具の店をオープンしたYさん夫妻。当時のいきさつをご主人が次のように振り返る。 「僕は会社勤めをしてたんだけど、何かつくるとか直すとかは得意。それを生かしてできることはないかという思いがだんだん出てきて。カミさんのほうはもともと古いものが好きで、家事の合間にネットオークションに出品したりしていた。二人の経験とワザを合わせれば、どうにかやっていけるかな、と」  土地はショップとしての立地を優先し、大通りに面した一画を入手した。では、どこで建てよう。レトロな趣の建物をつくってくれる工務店がいいと「古民家」をキーワードにインターネットで検索したところ、勇建工業がヒット。さっそく会った同社代表の加村義信さんの人柄もさることながら、こんなふうにとイメージを伝えるとすらすら絵を描いてくれたのが決め手と、二人は口を揃える。  当初は古民家の移築に興味をもっていたため、あちこち見て歩いた結果、三重県に建つ大正時代の郵便局に白羽の矢を立てた。どこか懐かしい半面、モダンな雰囲気も漂わせる洋館の佇まいに、一目で惹かれたそうだ。しかし、いろいろな事情が重なり、この話はなくなる。

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