雑誌「チルチンびと」別冊37号掲載 愛知県 ㈲勇建工業
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P10 を再利用するのはごく普通のことでした。質のいいものなら十分に役目を果たしてくれるし、エコが叫ばれる今日だからこそ、古材の活用に大きな意味があるのではないでしょうか。 昨年夏、160年前の古民家を移築再生した展示場「我逢人」も完成しました。中越地方のさる庄屋さんの家で、すでに解体されていたのですが、材の見事さに惚れ込み、蘇らせようと決意。元の建物とまったく異なる組み方でつくり上げたこの展示場は、加村の自宅でもあります。  最大の特色は、これまで加村が出会い、インスピレーションを与えてくれた人やもの、場所などのあらゆる記憶が反映されていること。倉敷美観地区の一角で目にしたナマコ壁などがそれです。 古材を使いながらも、温熱環境に配慮し、快適さを保つことも忘れていません。土間や水回りに蓄熱式の床暖房を設置、外の気温が零度以下でも屋内は6〜8度を維持。また、土壁の調湿性能の高さも実感しています。空気がさらりとしているのが功を奏し、夜も熟睡できるのは、住んで初めてわかったことでした。  1階に打ち合わせ室、2階に住まいがあり、訪れたお客さまに私たちの姿勢や古いものへの思いを伝えています。そろそろ家をとお考えの方は、ぜひご連絡ください。予約をいただければ加村自身がご案内します。木と土の家の心地よさを体感しにいらっしゃいませんか?

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