雑誌「チルチンびと」60号掲載 愛知県 ㈲勇建工業  
5/6

な雰囲気だったからだ。晴れて夫婦で家づくりに取り組み、奥さまの希望だった広いキッチンの壁や天井も、漆喰で仕上げられた。清潔感のある白いキッチンで、クッキーやパンづくりを楽しんでいるという。 性能を確かめて、品質を明らかに  Y邸の建つ愛知県は、台風災害や東海地震も懸念される土地柄。気になるのは、土壁の耐震性である。勇建工業では、2006年から豊田工業高等専門学校・山田耕司准教授の研究に協力している。壁土、荒壁、中塗り壁など、さまざまな実験を行い、強度を考察中(詳しくは60頁)。加えて、「CASBEE」による建物の環境性能評価も活用し、自然環境への貢献度と負荷も明らかにしている(詳しくは63頁)。  自然素材を使い、伝統工法で建てた住まいの品質を明らかにすることで、その良さをより伝えられるとともに、改善点を把握できると同社では考えている。科学的に裏打ちされた伝統は、次代へとつながる。その取り組みは、今後も続けられることだろう。

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る