47小林住建のはじまりは、今から70年ほど前にさかのぼる。三代目となる小林直人社長は「私の祖父が宮大工を始めたことが当社のはじまりです。今でも神社やお寺の建設や修繕を手がけています。また伝統構法に強い工務店として、地域の古民家再生の相談を受けることもしばしばあります」と話す。 こうした経緯から古民家再生にも以前から取り組んでおり、小林社長の父である強さんと弟である悟さん(41歳)を中心に、若手大工の指導と育成を行っている。 強さんに率いられ大場邸の改修を担当した加島伸さん(26歳)と横山大知さん(23歳)は、「古民家は解体してみないとわからないことも多いので、いい経験になりました」「1年がかりでじっくりと取り組めたこと、お客さまに『暖かくなった』と感謝されたことが嬉しかったです」と振り返る。 大工としての腕はもちろんのこと、パースを描くのも得意な澤田真太さん(24歳)も合わせて、現在の小林住建の社員大工は5名。小林社長は「古民家再生を通じて、宮大工の技とともに、思いや誇りも次の世代へ受け継いでいきたいと思っています」と語った。古民家再生を通して大工の技を伝える左から澤田真太さん、加島 伸さん、横山大知さん、小林 悟さん、小林直人社長。墨付け、手刻みのできる大工を育てている。小林住建のオリジナルの法被を着る小林 悟さん。小林社長の父・小林 強さん。墨付けをする横山さん。パースを描く澤田さん。鉋をかける悟さん。道具を手入れする加島さん。資料請求ご希望の方は136ページを参照
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