雑誌「チルチンびと」別冊57号掲載 愛知県 ㈲小林住建
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に、左官職人だった主人が生前に改修をしたがっていたので、その気持ちを叶えたいなと思ったんです」(奥さん)。 設計と施工は、改修のきっかけとなった物件を手がけた小林住建に依頼。「生活のしやすさ」を第一に希望し、打ち合わせを重ねた。着工の前には、建物を躯体だけの状態まで解体し、構造を隈なく把握した。1階は、傷んでいた部分を減築したうえで、土間があり高低差があった床をフラットに。畳敷きだった居間と隣室を板張りにして、リビング・ダイニング・キッチンをつくった。物置きと化していた2階には、立派な梁があることがわかり、息子さんの部屋として活用することにした。「古いものの趣がとてもよかったんです。2階は、梁を絶対に見せたほうがいいと思ったし、ざーっと並べてしまってあった建具も可愛いな、と。もとあるものの雰囲気を大切に残しながら、暮らしは快適になるように改修しました」(小林住建・小林直人社長)。完成からおよそ5カ月。家族の生活はがらりと変わった。テーブ45右上/ダイニングからリビングを見る。新しく購入したソファで寛ぐ奥さんと娘さん。 右下/リビングからダイニングを見る。千本格子や欄間が緩やかに空間を仕切る。左/仏間内観。先代のセンスを感じる美しいガラス建具。小林住建チルチンびと 古民家の会

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