雑誌「チルチンびと」96号掲載 愛知県 ㈲小林住建
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179族がコミュニケーションをとりやすい間取りを意識したという。四季の恵みを身近に感じる庭 S邸の特徴である広い庭もまた、家族の団らんの場となっている。「面積が広いので、ゾーンごとに役割をもたせました。ファサードは季節ごとに花や緑を楽しめるようにさまざまな樹木や草花を植え、LDKに面する部分は芝を張ってプレイスペースに。奥には小さな家庭菜園を設けています」(小林社長)。芝を張った庭は子どもの遊び場として大活躍だという。奥さんは「このあたりは公園が少ないので、庭で子どもを遊ばせられるのはとても助かります」という。孝典さんは「家の中から庭を見ているだけでも、ほっとするというか和みますね。仕事が休みの日に、庭で子どもと一緒に遊ぶのも楽しみです」と目を細める。「今後はバーベキューもやってみたいですし、庭にハーブを植えて料理に使えたらいいなと思っています」と、楽しみの種は尽きない様子だ。 小林社長が「暮らしやすさをトータルに考えてのご提案を心がけています」と語るとおり、小林住建では家具や建具も自社で制作しており、S邸でもその技が各所に発揮されている。奥さんは「造作収納をたく機能面と耐久性からオールステンレスを選びました」(孝典さん)。 夫妻の希望を受けて小林社長が提案したのは、庭に面したLDKの東側にキッチンを配するプラン。キッチンに立つとダイニング、リビング、障子を開ければ和室までを見通すことができる。小林社長は「開口部から庭が見えるので、LDKは実際の面積以上の広がりを感じられます。また、奥さんやご主人がお料理している時も、リビングや和室、庭で遊ぶお子さんの様子が見られるので安心です」と説明する。さらにリビング階段を取り入れるなど、Sさん家さんつくってもらったので、片付けがラクになりました。また、造作家具は棚に埃がたまりにくく、掃除もしやすいです」と話す。奥さんの希望により設けた和室では、杉の赤身を贅沢に使った建具が目を引く。「お正月など、季節の行事ができればいいなと思っています」(孝典さん)。また、厚いマホガニーの一枚板を使ったダイニングテーブルは、同社が長年保管していた木材の中から重厚なキッチンに調和する材を選んでつくったもの。大きなテーブルはお客さまにも好評だという。 Sさん一家がこの家に暮らして半年。「この家に引っ越してきてから、子どもたちがのびのび遊んでいるのが嬉しい」と笑顔で話す夫妻。未来への希望がたくさん詰まった住まいを得て、家族の絆もいっそう深まっていくことだろう。檜のどっしりとした階段の手すりは、細めのアイアンで軽やかに。2階から階段を見下ろす。アイアンの手すりは、小林社長が知人にオーダーしてつくってもらったオリジナル。

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