雑誌「チルチンびと」90号掲載 愛知県 ㈲小林住建
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226写真=畑 耕 文=石川祐子「木と語り、心でつくる」をモットーに、木の持ち味を生かし、手間を惜しまぬ家づくり。近年はデザイン面の向上にも力を注ぐ。今回は、奥さんの望む「オープンな収納」にもこだわった、子育て世帯の住まいを紹介する。小物を飾る楽しさが増す三河材と漆喰の家愛知県  小林住建 T邸三拍子揃った家づくり T邸は、ご主人の両親との二世帯住宅だ。若い世帯の住まいは2階。専用玄関を入ってすぐの階段を上がると、キッチン、ダイニング、リビングがワンルームになった大らかな空間が現れる。 造り付けのキッチンの雰囲気が可愛い。ブリキの缶、調味料の瓶、小さなキャンディマシーンなど、奥さんが随所に配した小物が、キッチンだけでなく空間全体に温かみを添えている。センスのよさに感心すると、「上質な木を使っているので、どんなものを置いても映えますね」と奥さん。 夫婦が小林住建で新築を決めた理由は三つある。一つ目は木の魅力だ。愛知県蒲郡市に本社をおく同社は、地元、三河の杉と檜を主に使用。大工が木の性質や色合いなどをしっかり見極め、1棟1棟、適材適所に割り当てていく。小林直人社長によれば「無垢材の持ち味を最大限に生かすのが目的」。木工作家の父を持ち、木に親しんできた奥さんは、同社の細かな木使いの住宅を見てすぐに「いいな」と感じたという。 理由の二つ目は、フレキシブルなデザインや間取り。「小林さんで建てた二世帯住宅を見学したら、親と子、それぞれの世帯に好みがちゃんと反映されていて暮らしやすそうでした。小林さんなら私たちも二世小棚やフックは奥さんが折々買い足したもの。窓の網戸は左右でなく上に開けるタイプ。窓辺に小物を飾っても開閉しやすい。

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