雑誌「チルチンびと」別冊37号掲載 愛知県 ㈱kisetsu
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が使いにくいだろ、っていう設計はつき返しますよ」と、生活目線を忘れない。「うちの住宅は暮らしやすいことが前提条件。素材もいいものを使って当たり前。だからデザインが価値をもつ」と羽田野さん。「その代わり、信頼して任せてほしい」お施主さんには律儀で誠実 洗練されたデザイン力や羽田野さんのパワフルな人間力から先鋭的なイメージの強いKISETSUは、意外な一面ももつ。 たとえば、お施主さんへの施工進捗状況の報告。「今日は電気工事が入りました」という具合に、PCメールなどに写真を添え、細かく報告する。事例邸の長谷川さんは奥さまの出産に付き添って実家に行き、現場を見られない日が続いたが、「1週間に何回もEメールが届いたので、見るのが楽しみでした」と当時を振り返る。この進捗報告は後で冊子にしてお施主さんに贈られる。 お施主さんとの交流もとても大事にする。「このギャラリーで餅つき大会もします。子どもが参加して賑やかですよ」とは女性スタッフの水野加奈子さん。 長谷川さんのご主人がこんなことを言っていた。「敷居が高く見えるけど、思い切ってその敷居をまたぐと、KISETSUの魅力にハマっちゃいますよ」 敷居、越えてみませんか?「東浦の家」純和風の外観をもつ平屋だ。リビング・ダイニングではご主人が好きでよく見て回るという寺の本堂のイメージを反映しつつ、若い夫婦が選んだアメリカ製のキッチン器具にも合うモダンなテイストに仕上がっている。浴室は檜。黒いタイルはご主人のこだわりだ。「菱野の家」シルバーの近未来的な外観と白壁の室内が印象的。使い勝手を重視した木製キッチンが心なごむ。「シンプルモダン」と一口にいっても、KISETSUの場合はさまざまな切り口、テイストが可能だ。33

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