雑誌「チルチンびと」別冊37号掲載 愛知県 ㈱kisetsu
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キッチン側から見たリビングと和室。ガレージの側面がガラス壁で、気分はいつでも愛車と一緒。ガラス壁はご主人の要望だ。人間味にもデザイン力にも感激 「最初に車ありき、の家づくりなんスよ」と話すのは、率直を絵に描いたような長谷川さんのご主人・聡さん。車マニアではないけれど、すすめられて購入したワーゲンバス66年型に惚れ込んでしまい、屋根付きガレージをつくることがアパート時代から頭の中にあったそうだ。ただし、新築の動機は4カ月の莉乃ちゃんの誕生にあり、とは奥さまの真奈弥さんからの情報。 斬新な外観の長谷川邸は、春日井市のDesigner,s Factory KISETSUが手がけた。ご主人は当初、同社を「カッコよすぎて自分には敷居が高い」と諦め、〝ふつう〞の工務店に依頼。前金を払い込んだが諦めきれず、意を決してKISETSUへ行ったという経緯がある。そして、社長の羽田野普裕さんの家づくりに対する志の高さ、思いの強さに心を揺さぶられた。自分の理想をぶつけたら「期待してくださいって返事。そんなことを言う工務店はなかったんで、社長の人間味ですか、それに参りましたね」と話す。すぐに他社の契約を解約、同社を再訪して「ここで建てたい」と宣言したそうだ。 設計施工を請け負うKISETSUでは、設計は東京の連合設計社市谷建築事務所とパートナーシップを組んでいる。長谷川邸を担当する連合設計社の越野俊さんを交えたデザイン打ち合わせの日、ご主人は何と20項目の要望を箇条書きし、イメージを伝える雑誌の切り抜きも持参した。羽田野さんによれば「30分は熱弁をふるった」とか。「要望がちゃんと伝わっているかどうか心配だったもので」と話すご主人に、「十分に汲み取れましたよ」と越野さん。その言葉通り、できあがった設計プランはご主人を感嘆させた。「素人目にもすごいデザイン。1、2階ともぎりぎりまで枠をスリム化した開口部。28

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