雑誌「チルチンびと」別冊45号掲載 ㈱エコ建築考房
4/8

畳の間の子どもたちを、近づきすぎず離れすぎず見守れるダイニング。桟がおしゃれな障子は、日が差すとステンドグラスさながらの美しさ。 東側の障子。「障子を閉めると暗くなると思ったら意外に明るい ですね」とご主人。前は中庭。天気のいい日は中庭にアウトド ア用テーブルを出して家族でランチを楽しむそうだ。 木の香りの良さに圧倒されました」と当時を振り返る。 K邸を担当した同社の五香祐輔さんとも、そこで出会った。夫婦が同社の 使う木について尋ねると、構造材は天 竜杉、うづくりの床は九州の飫肥杉、 などと詳しく解説してくれ、真摯な話 しぶりから素材への同社のこだわり と、社員である五香さんの家づくりに 関する知識の広さをひしひし感じたそ うだ。翌日、再び五香さんに会いに行 き、家づくりのいろいろな話を聞いた。 「そのときには、ここでお願いしよう とほぼ決めていました」とご主人。 漆喰壁がいい  細長い敷地のK邸は、家も細長い。 奥行きが間口の4倍弱もある。平屋を 提案したのは奥さんだ。実はエコ建築 考房に決める前、夫婦はハウスメーカ ー数社に新築プランを依頼した。が、 出てきたのは敷地の大部分が空いてい て後方にポツンと2階建ての建つ案ば かりだった。これでは敷地がもったい ないな、と感じた奥さんが平屋を思い つき、ご主人も「それは面白い」と賛 成。五香さんに相談すると、すぐに設 計プランができてきた。土地を十分に 生かし、二人の要望も盛り込まれ、「申 し分なかったですね」と夫婦は今も感 心する。 五香さんは「もし2階建てを依頼さ れたら、悩んだかもしれません(笑)。 ご要望が平屋だから必然的に敷地をフ

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る