雑誌「チルチンびと」別冊60号掲載 愛知県 エコ建築考房
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1キッチンからリビング・ダイニングを見る。南のデッキまで視線が伸びる。 2吹き抜けの下、のびのびと開放的なリビング。 32階書斎コーナー。吹き抜けに面し、リビングの様子がわかる。 42階からリビングを見下ろす。 5キッチンの照明はAさん夫妻が吹きガラスで制作。 6・7古い型ガラスで飾った扉。 8玄関の上部にはめ込んだステンドグラス。 9十分な収納を備えた洗面室。杉床、漆喰……素材の心地よさに包まれて7658955す」とにっこり。リビングの北に位置する和室は既存の形を保持しつつ、天井をすべて張り替え、壁は深いアイボリーの珪藻土で仕上げた。旧家から引き継いだ建具や畳床、古材の趣が空間の味わいを深める。「良質な自然素材を用いるので、新しい材と古材が自然となじんでいい雰囲気がつくれます」(江口さん)。 「杉の床の足触りがとにかく気持ちよくて、つい寝転びたくなります」とご主人。空間を明るく開放的に演出する吹き抜けからLDKを見下ろす眺めも、また格別なのだと続ける。奥さんは「こだわった家をつくっていただいた 元々は新築を検討していたAさん家族。「ここは祖父の家だったのですが、取り壊してはもったいないという工務店の助言もあり、リノベーションの方向で考え直すことにしたのです」と当時を振り返る。その後もいくつかの工務店を調べて回ったが、なかなか決心がつかなかったのだという。そんな中、『チルチンびと』の愛読者である親戚のすすめで、エコ建築考房の完成見学会に足を運ぶことに。「この家と同じように大きな梁のあるお宅でした。こだわりぬいた自然素材の心地よさ、そして社員の皆さんの人柄が決め手となり、エコさんなら安心してお任せできると感じました」(奥さん)。 同社との家づくりを決意した夫妻。望んだのは、吹き抜けと薪ストーブを取り入れること、寝室の壁には珪藻土を使うこと。そのほかの要素や具体的な間取りは、計画が進行する中でアドバイスを受け、考えていった。設計を担当した江口勝憲さんは「建物を解体すると、素晴らしい丸太梁が通っていました。立派な躯体を生かしつつ、家族が過ごすリビングを中心に間を取っていきました」と話す。地松の丸太は水洗いのみを施し、ホゾ穴や過去の大工が残した書き込みを現すことに。そのうえで、必要な箇所に補強を加えた。「改修をさせていただくからには、構造は以前のものよりも強くしたいで

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