雑誌「チルチンびと」別冊43号掲載 愛知県 ㈱エコ建築考房
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52る間取りに。風通しも見通しもいい上、広く使える長所がある。この間取りに庭を三つ置いた。南の前庭、キッチン横の東側の中庭、北側の浴室に坪庭風の庭。これらが絶妙の配置で住まいに外光を取り込んでくれるばかりか、庭それぞれの楽しみも提供してくれるという。 住み心地も良好だ。ご主人にとっては仕事からの帰宅後、リビングで木の天井に目をやりつつ「ごろんとする」のが最上のリラクゼーション。きれい好きの奥さんはキッチンの片づけやすさを挙げ、「和室も好き」だと言う。ある日、何げなく振り返ると和室の白壁に庭の木影が映っていて、その美しさに感動してしまったそうだ。「些細なことだけど、自分の家でこういう美しさに出会うと、癒されますね」と奥さん。T邸では庭のおかげで、日当たりや風通しだけでなく、折々に自然のいろいろな恩恵を受けているようだ。南側から北奥の階段までつながった間取り。ダイニングの奥がキッチン。その先のパントリーも壁で遮られていないので見通しがよく、視界が伸びやか。右/オープンキッチンの造作は建具屋による手づくり。手前の食器棚は「木工 土屋」による。左3点/脱衣、洗面、ランドリーを浴室隣にまとめた。床、壁、天井にサワラを使用。香りもよい。ドレッサーは奥さんの要望で脱衣室に造り付け。使いやすく便利だそうだ。

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