雑誌「チルチンびと」別冊43号掲載 愛知県 ㈱エコ建築考房
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51「多くを言わなくてもわかってくれて、安心して任せられる」と自身も五香さんに依頼した。 和のテイストを現代的にアレンジするのを得意とする五香さん、T邸ではエコ建築考房ならではの木製建具、木製キッチンに加え、今回は「木工 土屋」の家具も配して、ご主人の望みどおりまさに木三昧の家に。しかも若い世代に似合うデザインに仕上げてある。奥さんによれば「私たち好みの和モダン」だそうだ。 ところでT邸は陽の光が広がって明るく、家の立て込む住宅街にあるのを忘れてしまうほど。この明るさと風通しの良さもT邸の魅力だ。敷地が南北に長く、北、東、西の三方を住宅に囲まれているため、普通に建てれば日差しが入りにくいが、「敷地のよい部分を生かすだけでなく、自然の恩恵を受けられる条件をつくりだすのも我々の仕事」というエコ建築考房の理念のもと、五香さんはT邸のために「三つの庭」案を考え出した。 まず南側のリビング、和室からダイニング、キッチン、北側の階段まで、仕切りがなく1階全体が一つにつなが自然の恵みを呼び込む三つの庭上/木を見せつつもすっきりしたリビング。トップライトも室内の明るさに貢献。家具はエコ建築考房のデザインを「木工 土屋」が制作。 下左/五香さんが得意とする障子使い。T邸では格子ではなく縦桟で爽やかに。 下右/和室は自然素材にこだわり畳は檜チップ入り、床下には竹炭袋を敷いた。ここの壁に映る庭木の影が「アートです」と奥さん。

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