エコ建築考房「健やかに暮らす」住まいの家
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042設計する上での礎になっているのは、建築家から学んだ多くの気づき。「神宮の家」を設計した田中敏溥さんや泉幸甫さんたちの薫陶を受け、機能的な間取りだけではない、美しく豊かな空間性を身につけてきた。 そんなデザインを形にするのが武藤邦弘さんが率いる工務部だ。武藤さんがエコ建築考房に入社したきっかけは、同社で自宅を建てたこと。それまでは規模の大きな公共建築に携わっていて、新建材も多用していた。「この会社で家を建てて、自然素材の家っていいものだなあ、自分もこんな家づくりができたら、と思ったんです」。 その仕事ぶりは設計チームからも高い評価を受けており、「工事中、建主さんからリクエストを受けて、本来図面に書いてあったことを直してしまう現場監督もいるんです。武藤さんは、僕ら設計チームの思いを汲み取り、建主さんにとってほんとうに何がよいことかわかった上で、現場をコントロールしてくれる」(五香さん・鈴木さん)。 「竣工して建主さんが、一言、いい家だねって言ってくださるのが何よりの幸せです」(武藤さん)。こうした積み重ねが、同社が掲げる「笑顔のあふれる家づくり」につながっていくのだろう。 2017年で創業20年を迎える同社だが、デザインの屋台骨となっているのが、若き設計士・五香祐輔さんと、鈴木雅文さんである。心がけているのは、居るほどに心地よくなるデザイン。これみよがしな派手さはなくとも、時間が経つとともによさがしみじみと感じられる、そんな空間づくりを心がけている。 一見シンプルな空間ほど、デザインするのが難しいものだが、そうした空間をデザインと工事を支える若手たち安心安全な家づくりのみならず、デザインと施工技術の向上にも取り組んでいる同社。そんな家づくりを若手社員が支えている。武藤邦弘さん(一級建築施工管理技士、工務部部長)五香祐輔さん(一級建築士、「神宮の家」マネージャー)鈴木雅文さん(一級建築士、本社店長)エコ建築考房の家づくり3

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