エコ建築考房「健やかに暮らす」住まいの家
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040ることができ、質の向上や木材を無駄なく使うことができます」と、そのメリットを語る。さらに、自社で加工を始めてから、大工もそれまで以上にやりがいを感じるようになったという。専属大工として9年になる山本大工さんは「出所のわかる材木を自らが加工するのは楽しい。責任をもって家を建てていると感じられます」と話す。 同社では、家づくりにおいて、つくり手とお客様の心が通い合うことを大切にしている。その一環として、家づくりのスタート時には、お客様一家と大工など職人が集まって食事をする「起工式」を同社のショールームで欠かさず行うという。「ご家族と顔を合わせて家づくりができるので、職人さんもより熱がこもるようです」と笑顔で話す喜多さん。匠の技と心が調和することで、同社の家づくりは住まい手に一層寄り添うのだろう。ていねいに鑿(のみ)で、材と材が取り合う仕口(しぐち)を加工する。上/百々ヶ峰へのハイキングコースにある長良工場。春にはここにお客さまを招いて筍掘りなどを楽しんでいただくこともあるそうだ。 下/材料の木取りをする山本大工さん。上/木取りたら小口に行き先を記し、直角の出る加工機で削る。中/化粧柱の加工をする森本大工さん。下/回り階段の原寸図。墨付けをする井戸大工さん。

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