エコ建築考房「健やかに暮らす」住まいの家
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修繕にとどめ、家の東側をお母さんの生活スペースにつくり変えることを提案。打ち合わせを買って出たNさんと相談して、日の入る南側にDK、次にリビング、次に浴室とランドリーやトイレをまとめ、ギャラリーは人の立ち寄りやすい玄関脇に置く間取りにした。 ステンドグラスのデザイナーとして活躍するNさんは、施工が始まると時間をつくっては現場に来て、窓の位置やニッチの高さも含め、お母さんの使い勝手や心地良さを求めてぎりぎりまで悩んだという。内装にもこだわった。「リフォームするとなったら私のものづくり魂にスイッチが入っちゃって。みなさんがよく付き合ってくれて感謝です」と笑うNさんに「繊細な感覚をおもちで、こちらのほうこそ色使いや素材選びなどずいぶん学ばせてもらいました」と親娘ほど年の違う江口さんがにっこりする。 お母さんが待ちに待ったギャラリーは、モダンな和のスペースに仕上がった。友だちとお喋りもできる場所にしたいというお母さんの要望に応え、ベンチを兼ねた段違いの棚を設置してあり、キッチンからお茶を運ぶときの動線もスムーズとのこと。現在はリフォームした生活スペースでの日々を楽しんでいるそうだ。右/ギャラリーから見た玄関土間。左壁にあるアーチで廊下と行き来できる。上/お母さんの作品がちょうどよく収まる。 左2点/Nさんの作品。上はトイレの戸のアクセント。下はキッチンの後ろの壁に。モダンな玄関土間。左側がギャラリー、右側の廊下から生活スペースへ。037

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