エコ建築考房「健やかに暮らす」住まいの家
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021 N邸の玄関扉は、蔵戸と呼ばれる引戸だ。奥さんが新居のために見つけてきた。その蔵戸を開ければ、玄関土間では薪ストーブと昭和レトロな本棚が迎えてくれる。「蔵戸は新品ですが、本棚は私の父が初任給で買ったものなんです」と話す奥さんは、和家具が大好き。「捨てられてしまうようなものも、うちで長生きさせたい」と、骨董品を中心に集めている。だから新居に望んだのは、大事に使ってきた和家具と相性のよい家だった。淡い黄土色と同系色でまとめたリビング。同社ならではのうづくりの床、縦長格子の障子。テレビの脇には奥さんが骨董市で求めた古い欄間が飾ってある。家族でティータイム。本棚にティーセットがしまってあり、お客さんが来るとここでもてなせる。心地よい落ち着き感

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