エコ建築考房「健やかに暮らす」住まいの家
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001「エコ建築考房」は、若い人の会社だ。会長の髙間さんだけ60代だ。会長の髙間さんは、創業者なのだが、なんだかお坊さんの様な人だ。それも、あんまり立派なふりも偉そうなふりもしないから、修行僧の様な人だ。何時も悩んで考えて、考えながらどこまでも歩いて行ってしまう。だから、会社の名前が「考房」になってしまった。日本の西の方の、ずっと遠くの空の下に「ブータン」という国が在って、その国の人たちは、みんな幸せだと感じて生きているという。「エコ建築考房」の若い人たちも、なんだか幸せそうだ。目がキラキラして、家づくりが楽しくてしょうがない様だ。僕が思うに、こんなに幸せそうな人たちがつくる家は、きっと幸せが寄って来る家に違いない。娘婿の喜多茂樹さんが会社を引き継ぎ、社長さんになった。喜多さんは、野球少年で、甲子園めざして頑張っていた。ところが、肩を痛めてしまった。普通なら、めげて退部するところだが、喜多さんは普通ではなかった。グランドキーパーで1番になると決めた。人一倍トンボを引いた。真っ黒になって、引いた。今でも、喜多さんの腕は、丸太ん棒のように太い。笑顔の爽やかな、青春の薫りがする社長さんだ。修行僧の様な髙間さんの会社を、そんな青年が引き継いだ。こんな親子のつくる家だ。嘘のない正直な家ができるに違いない。「エコ建築考房」は、長い付き合いのできる工務店さんだし、若い人たちに引き継がれて地域に根ざし、育っていく会社だ。僕が、だいぶんに好きな工務店さんです。『チルチンびと』 発行人 ・山下武秀

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