雑誌「チルチンびと」90号掲載 岐阜県 ㈱エコ建築考房
3/4

132場、エアコンや灯油ストーブの部屋にいるとすごく痒がるのですが、堀江さんの家ではまったく痒がらなかったんです!」(弥生さん)。谷口邸はこれから初めての冬を迎えるが、「この家なら家族全員元気に過ごせるのでは」と清人さんも微笑む。 家族の暮らしを考え抜いた設計と、自然素材の心地よさ、薪ストーブのぬくもりを兼ね備えた谷口邸。「家を買ったというよりも、自分たちらしい生活を手に入れたと感じています」という夫妻の言葉が印象的だった。が伝わってきて、ここだ! と直感が働きました」と夫妻。3兄弟のための       ミニマムな2階  谷口邸の間取りは、設計を担当した同社の鈴木雅文さんと夫妻がともに考えた。「基本的に1階で過ごすように考え、子ども室はあえて小さく。さらに扉をつけずに3部屋を並べて、楽しい兄弟の時間を重ねられるようにしました」(鈴木さん)。ほかにも、「階段沿いに書棚が欲しい」、「階段下に清人さんの書斎をつくりたい」といった要望を反映。曲線を描く天井は「ほっこりと落ち着く空間に」という鈴木さんの提案から生まれた。現場監督を務めた同社の武藤邦広さんは「階段沿いの書棚の納まりや天井の曲線に熟練大工の技が詰まっています。完成した家を見ると苦労も吹き飛びます」と振り返る。 また、同社は「薪ストーブの店 暖々」を本社に併設し、木の家と相性がよい暖房として薪ストーブを提案している。谷口邸で薪ストーブを入れたのは、暖々の店長・堀江省吾さんの家を見学したことがきっかけだった。「アトピー体質の次男は冬上/2階の廊下はすのこ状にして、上下階のつながりを強めた。 左/夫妻の念願だった階段脇の書棚。奥に見えるのが清人さんの書斎スペース。カウンター下は掘り炬燵のようになっている。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る