雑誌「チルチンびと」86号掲載 愛知県 ㈱エコ建築考房
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166で、奥さんはスキップフロアもリクエストした。「畳の間と子ども部屋は欲しいし、収納も必要。でも限られたスペースで全部を取るのは難しいですよね」と奥さん。そこでスキップフロアの段差部分を収納に当てることを思いついたのだ。 設計担当の五香さんはこのアイデアを踏まえ、「部屋から部屋へと移動するうちにいちばん上の屋根裏部屋に着く」をテーマに、キッチン、リビング、畳の間+子ども部屋、そして屋根裏部屋へ上がっていくという、4層の大空間を創出。段差を利用して収納や本棚も見目よく造り付けた。 この大空間は間仕切りがなく「リビングから2階全体を見渡せます」と奥さん。薪ストーブの暖気も隅々まで行き届く。ご主人は「2階リビングで大正解。1階には暖気が行かないものの、ここで体の芯まで暖まるので、夜、寝室で寒いとは感じないですね」と説明する。 ところで、設計施工スタッフの誠実な対応や楽しそうに仕事をする様子に感動したご主人、建築には素人だが同社で働きたいと猛アプローチ。念願叶って現在は同社の「薪ストーブの店・暖々」に勤務している。自宅での日々の経験を生かしながら、お客さまの相談に乗っているそうだ。4層になった2階。奥のDK、リビング、左側に畳の間(手前)と衣舞己(いぶき)ちゃん、楓(かえで)ちゃんの子ども部屋、いちばん上の屋根裏部屋は琉惺くんの部屋。左上:玄関。右側の窓の奥が寝室。この窓とトイレには以前の家の窓ガラスを再利用(右の2点)。 下:北側外観。道に面しているので開口部を減らし2階のデッキも目隠し。

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