雑誌「チルチンびと」86号掲載 愛知県 ㈱エコ建築考房
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164 我が家の薪ストーブは2階がベストポジションえ? 1階じゃないの? と意外に思う人もいるかもしれない。2階のリビングに薪ストーブを置いたことで、家族みんなに薪火の恩恵が行きわたり、季節の移ろいを楽しむ暮らしも手に入れたのが堀江邸だ。写真・牛尾幹太 文・石川祐子《愛知県 エコ建築考房》岐阜県岐阜市・堀江邸 堀江邸のリビングは2階で、北に面している。「前のヤマザクラが春は絶景で、眺めのいい2階をリビングにするのが新居の必須条件でした(笑)」とご主人。以前ここに奥さんの祖父母の家があり、しばらく住んでいた夫婦は春の景色の美しさをよく知っているのだ。「北向きだと冬寒いのが欠点ですが、薪ストーブのおかげですごく暖かく夏は涼しく、住み心地抜群ですよ」と話すご主人は、薪ストーブか太陽光発電で電力に頼りすぎない暮らしをと考え、「暖かい上に、薪割りや料理など家族で楽しめることが多いと知って」薪ストーブに決めたそうだ。 夫婦が家づくりを託したのは一宮市のエコ建築考房だ。ご主人は、同社の五香祐輔さんがどんな質問にも詳しく答えてくれることに、舌を巻いたという。「曖昧な返答で逃げる工務店もあるのに、説明もていねいで、本物の木の家を建ててくれるのがどこかは自ずと明らかでした」。 1階は寝室と水まわり、2階は家族の集う場、というのが夫婦の要望薪ストーブのある工務店の家82階が4層あるユニークな空間左:薪ストーブ料理の調理道具はそばの棚にひとまとめ。松ぼっくりは薪の種火に使う。 右:リビングの前には大きなデッキ、その前にヤマザクラの景色が広がる。「春はもちろん、緑が繁る夏や葉の色づく秋の眺めもいいですよ」と奥さん。ラザニアの調理中。表面に焦げ目がつくよう、ふたの上に薪を載せるのがコツだそうだ。

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