雑誌「チルチンびと」78号掲載 愛知県 ㈱エコ建築考房
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た鈴木さんの人柄も、お願いしよう と決めた理由です」と話す。鈴木さ んは、これまでの経験と設計塾で培 った設計力で奥村さん一家の期待に 応えた。  南北に細長い敷地も設計次第で住 みやすくなる。まず、風通しや採光 も考え、余計な間仕切りはつくらず 空間をつなげることを念頭に置いた。 また、隣に家が建つ可能性も考えL DKの横には小さな中庭を。隣地と 距離を取ることで、狭苦しさもなく、 日差しも入る。室内はすっきりとし た白い大壁に繊細なラインの縦繁障 子が映える和モダンの風情も。窓を 引き込むと、ぐるりと巡らせた縁側 のようなデッキが内と外をつなぎ、 開放感が溢れる。  薪ストーブは石油を使いたくない というご主人の希望で導入。「薪スト ーブ屋で炎を見て、家の中に火があ るのはいいなと思いました」。今後薪 をどう調達するかを思案中だという。  通勤時の道すがら現場を見るのが 楽しみだったというご主人は、「竣工 間もないですが、細かい要望も網羅 されていて満足しています」と話す。 「風通しや床材の足触りもすごく気持 ちいいです。子どもたちも気に入っ たのか部屋中走りまわっています」と、 奥さんもにこやかに続ける。  今後は犬も飼いたいなどと、一家 の夢は広がる。 上右/ダイニングは広い空間の中で も落ち着ける、やや奥まった場所に。 上左/家族で薪ストーブ料理を楽し む時には座卓を出して。 下右/障子 を閉めればすっきりと落ち着く空間 に。ふだんは子どもたちが遊びやす いよう座卓は置かない。 下左/2階 の障子を開けると空間と視線が抜け、 空間がより広く感じられる。 228

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