雑誌「チルチンびと」96号掲載 岐阜県 ㈱亀津建築
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174木の住まいのアクセントにもなるのでおすすめです」と話す。 建材やインテリアなどの希望はすべて叶えたという夫妻。目に見えない住み心地についてうかがうと「実際に暮らしてみて、冬は暖かく、夏は涼しいことを実感しました。冬はリビングに設けた薪ストーブ1台で家中ぽかぽかになりますし、夏は漆喰壁が温度や湿度を調整してくれているように感じます」という答えが返ってきた。特にLDKは居心地がいいそうで、娘さんたちも個室ではなくダイニングテーブルで勉強しているという。 自らの作品同様、住まいに関してもセンスを存分に発揮した間宮さん夫妻。クリエイティブな住まいは、訪れる人も楽しい気持ちにしてくれる。ひとつていねいにプランに落とし込んでいった。現場を担当した亀津薫さんは「間宮さんは建てたい家のイメージがはっきりしていたので、私たちは可能な限りイメージを実現することを心がけました」と話す。「圧巻だったのが、浴室に信楽焼の浴槽を設置したこと。重さが200キロあったので、4人がかりで設置しました」と振り返る。この浴槽はご主人のこだわりで、家族全員で滋賀県まで見に行って決めたものだそう。香織さんも「私たちのこだわりに全力で応えていただき、本当に感謝しています」と話す。東濃ひのき、タイル、ガラス 素材が織りなすハーモニー間取りは、1階にLDKと和室、水まわりを配し、2階に個室を集めた。家族が集まるLDKには吹き抜けが設けられ、開放感たっぷり。東濃ひのきと漆喰壁の明るい空間に、間宮さん家族の思い入れのある家具や作品が映える。 住まいの各所に使ったタイルも、夫妻のリクエストによるもの。キッチンや洗面所などの水まわりをはじめ、玄関や外構などを色とりどりのタイルが飾る。亀津さんは、「最近、タイルの使用を希望するお客さまが増えています。間宮さんの家では、地元・多治見産のタイルも使いました。タイルはカウンターに2種類のタイルを貼ったキッチン。グリーンのディッシュラックは智博さんの作品。娘さんの希望で壁にボルダリング用のクライミングウォールを取り付けた。1階の和室。季節のしつらえを楽しむ。

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