雑誌「チルチンびと」93号掲載 岐阜県 ㈲亀津建築
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168上/左からご主人と長女の碧(あお)さん。奥さんと長男の想介くんは外出中だった。右は亀津建築の亀津薫さん。下/凛とした玄関。室内はすべて土壁で、地元・多治見の土を使用。天井、廊下、格子戸で木の魅力を演出。2階吹き抜けから見下ろした1階の生活スぺース。それぞれが居心地よい場所で好きなことをしながら、家族が一緒にいられる。具合に暮らし方や好みの変化に合わせて折々アレンジできる家。家具制作の仕事をするご主人には「無垢の木の家」も絶対条件だった。亀津建築を選んだのは、『チルチンびと』で見た同社の鎧張りの外壁をご主人が気に入ったのがきっかけだ。手間をかけた仕上げに自身の家具づくりと通ずるものを感じ、ほぼ同社に決めていたが、土壁や無垢材など同社の標準仕様の素材が高品質なことや、開閉に場所を取らない引戸、窓の邪魔をしない引込障子などで日々の使い勝手に配慮しているのを知り、亀津建築の家づくりへの信頼は揺るがぬものに。そこで土地選びの相談をすると、二つ挙げた候補地のうち現在の地をすすめられた。同社の亀津薫さんは「こんな見事な借景は稀有。畑に囲まれ、環境も申し分ないですから」と説明し、地域の借景をできる限り楽しんでもらえるよう窓の配置には徹底的にこだわったと説明する。品質、使い勝手に安心 照井邸は総2階だ。外観も屋内も込み入ったつくりにせず、簡潔なデザインを採用している。「飽きずに長く使える、シンプルな箱のイメージでとお願いしました」とご主人。インテリアを飾るのが好きな奥さんが腕を振るえるし、家具を自作して折々に加えていきたいと考えたからだ。間取りは亀津建築に一任した。初案でもっと大きかったリビング・ダイニングは「現在は子どもが二人いますが、やがて夫婦だけになるかもしれないから」と縮小した。亀津さんは「照井邸の内覧会に見えたお客さんの中に『リビング・ダイニング

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